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式辞・法話

1学期終業式 式辞

 

1学期終業式 式辞

令和7年度の1学期終業式を迎えました。
さて、始業式の折に、3年生には、実りの1年として欲しいということ。すべての人間は不完全だという前提の話と、不完全であるからこそ、自分だけを満たそうとするのではなく、そこに他者の視点を入れ込むことがとても大切だという話をしました。
2年生には、同朋の文化を先輩から受け取っていく者として、「自分がリーダーだったら」を常に考えていくことの大切さを伝えました。
1年生には、初めて同朋高校に出会う1年間として、クラ連が果たす役割の大きさをお伝えするとともに、勇気を出して一歩前に出ることの重要性をお伝えしたかと思います。
1学期を終えるにあたって、今皆さんはどのように自分自身を前に進めてきたでしょうか。
今一度自分自身に問いかけてもらいたいと思います。

学校では、同朋三大行事のひとつである体育大会が、今年は愛知県体育館を会場に行われたことが印象的です。
色鮮やかな各群団カラーが席を埋め、種目ごとに盛り上がる群団席の様子や、さまざまに工夫が凝らされた応援合戦。
見学に訪れた保護者の皆さんからも大変良かったという声を多数いただきました。
各部活動でも総体予選をはじめとして、3年生最後の大会が多数行われてきました。
嬉しい思いも、悔しい思いも、そこで生じた感情は、あなたがどれくらいそのことに打ち込んできたかを示すものです。

夏休みを迎えるにあたって、みなさんに1つ、「目標と行動計画」ということを話したいと思います。
これまでにも何かの機会に、「目標を立てる」という体験は多数あったと思います。
1年の目標、クラス目標、大会での目標、テストや受験での目標、長期休暇の始まりに立てる目標もそのひとつ。
我が子も、昨日小学校から夏休みの日誌を持って帰ってきました。最初のページは「夏休みの目標を立てよう」でした。
では、どんな目標を立てるのが良いのか。最も大事なことは、具体化です。
たとえば、あなたが「富士山に登りたい」という目標を立てたとしましょう。この目標を達成するためには、どの登山ルートから登るのか、いつだったら天気が良いのか、山登りのために必要な備品の調達、かかる時間や日数の想定とそれに必要な食料の準備など、一つの目標に向かって考えておくべき点がいくつもあります。
そういった点をまとめて、いつまでにどんなことをやっていくのか整理したものを行動計画と言います。
つまり、あなたの立てた目標は、必ず行動計画とセットになって初めて具体化するということです。
反対に言えば、行動計画がない、あるいは行動計画が立てられない目標は、具体的になっていかないということです。
みなさんにはぜひ、行動計画の伴った目標を立ててほしい。そんな思いでこの話をしています。

我が子は、小学校から受け取った日誌に「早寝早起き」と書いていました。さて、これは目標でしょうか、行動計画でしょうか。
私は、我が子に「なんで早寝早起きをする必要があるの?」と問いかけました。小学校4年生の長男は、「アサガオの水やりも朝早い方がいいし、宿題も早いうちにやった方が遊べる時間がいっぱい作れる」と答えました。
つまり彼の場合、「自分にとって心地よい1日を過ごせるようにしたい」というのが本当の意味での目標であり、そのための行動計画の一つが「毎日の早寝」や「毎日の早起き」なのです。

夏休み期間中も部活動、進学補習、医療看護系プログラムやホームステイ、演奏会、インターンシップといったように、さまざまな機会を通じて、きっかけをつかむチャンスがあります。
また目前には愛知サマーセミナーや参議院選挙といったように、学校外のさまざまな動きのなかで、自分の考えを深める機会もあります。
また今年は、初めての試みですが、同朋大学との高大連携プログラムの中で、8月7日にサマーカレッジを企画していただいています。
それぞれのきっかけが、あなたにとって何のためにあるのか、自分自身で考えて、あなたなりの行動計画に組み込んでいって欲しいです。
みなさんが目標を定め、行動計画を立て、良い夏休みを過ごされ、もう一段ステージを登った姿で9月に出会えることを期待し、本日の式辞といたします。